瑠璃子は本格的にフラメンコに取り組むようになり、其れに付いていけない龍司は学業にも欠席ばかりで、
昼は看板を掲げて街角でサンドイッチマン、夜は瑠璃子のヒモのような形で進駐軍専用のナイトクラブでの生活が
しばらく続きショーがはねると出口の階段で抱擁接吻と型に嵌まって 瑠璃子の部屋に駆け込む
ここでも シャワー ワイン 抱擁これだは毎日が進歩していくようだ。瑠璃子の性感帯をくまなく愛撫する
龍司の献身的な愛に瑠璃子は 日 1日と快楽を高めて行くのが解る 瑠璃子もこの様な成行きを
「私て自分が怖い!」と喘ぎながらも次の高揚を期待している。

この出逢いも週に一度の土曜日だけで どちらかの都合で出合えないと二週間のブランクが出来る。
龍司は出会えない日が続くと 暗闇に向かって獰猛な声をあげる時がある 
この悶々とした時から逃げ出すように遊郭に逃げ込むのだ。
龍司が遊郭の夢想に耽っていると、瑠璃子の手が龍司の局所を やわやわと 愛撫し始めた
 今夜もこれで三度目だ

最初は二人が遮二無二に求め合い、二度目は龍司から 三度目は瑠璃子が楽しみ乍の融合となる。
手から舌技へと進む その先は騎上位で屈伸は柔らかく 静止状態で 勃起反発 収縮淫引 
何処かで一番鶏の声がする瑠璃子の抑揚が激しくなり 羽二重餅のような肌は桜色に輝く
 龍司の上に覆い被さり二人の体躯はどろどろに溶け合って魂まで一つの固体と化す。
雲の上で彷徨える 時を忘れて 此の侭で夜明けを迎える。

こうした二人の生活が暫く続き、瑠璃子が大学4年になった頃、例年のように
ナイトクラブの飾り付けの櫻花が派手やかにムードをかもし出している。
いつものように 特別席にロイド眼鏡 葉巻をくわえ悠然と座っている進駐軍の将校が
瑠璃子に神妙な顔で話している、瑠璃子は 龍司か困らせた時のあの顔だ 何かある龍司は
直感的に危険を感じ取った。何故か瑠璃子のことには 動物的は感が働く龍司だ もうすぐショーの時間だ

瑠璃子は 将校に笑顔で挨拶をして舞台の袖に通う道に消えていった。バンドマンが席に着いた時
あの将校が龍司に席に来るようにとボーイが招待を伝える。なぜか龍司は顔をこわばらせながら
恐る恐るソファーに腰を降ろすと 将校の部下が流暢な日本語で話しかけてくる
「彼はヨーロッパ連合軍の最高司令官です、住まいは神戸の偉人館で執務は大阪です」
このように丁重に挨拶を受け まして進駐軍ナンバー2とは 龍司は喉がカラカラになる思いだ
「名前はジョナサン、龍司にたってのお願いです 瑠璃子をスペインに招待留学させます
本場のフラメンコを習得させて 世界で通用するダンサーにします。スペインの芸大の学士です」
龍司はただの友達で付き合っていた瑠璃子が?なぜ?どうして?頭の中は真っ白だ 返事も出来ない

其処へシヨーを終えた瑠璃子が席に帰ったきた、「龍司どうしよう?可能性に賭けてみようか?」
龍司は 鳩が豆鉄砲を食ったような「ポカン!」何が何だか訳がわからないが これで話が決まった。

秋風が吹く頃 神戸のメリケン波止場には 龍司と瑠璃子の姿があった 瑠璃子一人でスペインへの旅立ちだ
進駐軍の装甲自動車3台と 流線型の大きな自動車には 例のジョナサンが乗っている 
港の船は なんと凄い大きな船なんだ初めて見る巨大艦船 写真で見た「戦艦大和」より大きい
船体には アラビア文字で原色の派手な文字は読むことも出来ない ジョナサンが部下に守られて
「瑠璃子を2年間で 世界の一流にします 龍司は その時を 楽しみにしてください」と丁重だ

瑠璃子は甲板で 龍司は見送りデッキで 千切れるほど 手を振って 涙を押さえながら 元気で!